【新唐人2015年07月13日】大陸の株式市場の大暴落により、多くの個人投資家が元手すら失い、追い詰められています。家庭内のトラブルにとどまらず、殺人事件にまで発展する悲劇が後を絶ちません。深セン市ではついに無差別殺傷事件まで起こりました。
去年の末から今年6月の中旬まで、中国株は大きく値上がったため、多くの庶民が株式投資を始めました。
しかし6月中旬から、大陸の株価は暴落を続け、A株の時価は、約2週間で28億元も失われました。投資家1人当たり数十万元の損失です。
多くの投資家が元手を失う中、借金が原因で家族が対立するだけでなく、殺人事件まで発生しています。
11日の朝7時ごろ、深セン市で32歳の男が包丁で通行人を襲い、1人が死亡、12人が負傷しました。
香港の『東方日報』は、男の隣人の話として、男はレストランでのバイトや、バイクタクシーの運転手の経験があり、最近は内装工事のバイトで生活していたと伝えました。しかし株で失敗したあとは、妻とたびたびケンカし、数日前には妻に家出され、酒びたりになったそうです。
11日、男はお酒を飲んだあと、自宅のガスボンベを爆発させ、傷を負った状態で、レストランに入り包丁を奪うと、市場(いちば)に走っていきました。目撃者によると、男は興奮状態で、走りながら通行人に切りつけました。そのあと、警備員と市民に取り押さえられたそうです。
今回の株価暴落で起きた悲劇は、これだけではありません。江西(こうせい)省南昌(なんしょう)市では、ある女性が株で180万元を失ったため、夫と息子に金の工面を無理強いしました。7月8日、追い詰められた夫は、鉄の棒で30年以上連れ添った妻を殴り気絶させたあと、首を切りつけ殺害しました。
大陸の有名なネット民によると、多くの投資家がより大きな収益を狙って、少ない資本で大きな取引ができるレバレッジに手を出しました。例えば、1000万元の元手で5000万元の株を買えますが、株価が20%以上、下落すれば、たちまち1000万元の元手を失います。
有名なネット民 周周煮粥
「高利貸しなどで借金までして、株をやる人が大勢います。レバレッジをやれば、一気に元手を失い、借金を返せなくなります」
またこのネット民は、大陸の株式市場はそもそも投資ではなく、賭博市場であり、関わらないほうが賢明だと指摘しました。
有名なネット民 周周煮粥
「これは絶対に投資ではなく賭博です。経済ルールが整った社会では、株は投資ですが、中国は違います」
湖南(こなん)省では、ある男性が借金をして元手の4倍の株を購入しました。その後、株価の暴落で170万元以上を失い、6月10日、飛び降り自殺しました。
アメリカの投資家、スティーブンさんは、欧米に比べると中国の株式市場は規範化されていないため、予測が難しく、投資の中でも特にリスクが多いと忠告しました。
米株式投資家 スティーブン・賈さん
「米国の融資は信用を重んじますが、中国は欧米と違い、簡単にお金を貸します」
大陸メディアによると、安徽(あんき)省の50代の男、劉軍(りゅう ぐん)容疑者は、株で大損してから性格が大きく変わり、6月1日、株の失敗を責める母親を殺し、姉の頭もハンマーで殴りました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/07/13/a1210003.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李)